カタルトシメス

文章について、現時点でのおれの考えをここに纏めておきたい。Twitterの方にも文学とか文章関連の話題を思いついてはちょくちょく投稿しているが、Twitterはシステム自体が「垂れ流す」事を前提としているからか、思考を組み立ててその変化具合に応じて文章…

表現のあな、恐ろしや

ここ最近、高校野球シミュレーション4なるフリーゲームにどっぷり嵌まっていて、これはプレイヤーが高校野球監督になり、思春期真っ只中の高校球児どもをレギュラークラスと補欠クラスに振り分け、補欠連中には365日休日返上で校庭をひたすらランニング…

言ってはいけない一言

「ある共同体で共有される認識は、その共同体を維持する為に作り上げられた仮説であって、その認識が真か偽かはまったくの別問題だ。大多数の人が真と捉えている事柄も、ある少数の立場から見れば、まったく馬鹿げたたわ言にしか聴こえぬだろうし、その逆も…

筒井康隆

全力で嘘に嘘を重ね文に文を連ね読者をずんばらりんと斬って捨てるのが虚構の使い手であって、訓練された読者ならば「こういうこともあっていいノダ」「荒唐無稽であればあるほど嬉しいノダ」「文章が美しければいいノダ」とむしろ斬り捨てられる快感を悦ぶ…

世論への反逆

輿論(世論)の存在に価する理由は唯輿論を蹂躙する興味を与えることばかりである。 芥川龍之介 芥川龍之介の本懐は漢語の入り交じった美しい文体にあって天才の手腕が十二分に発揮された散文形式の『芥川龍之介 侏儒の言葉』に冒頭に挙げた一文がある。それ…

ゴールデンバット

ニルヴァーナに到達した一人の男がある湖の畔で茫洋としてどこか所在なさげだった。朝が来て昼が来て夜が来ない。段段と焦れついて彼は自分の頭に乗っていたお釜帽子を湖の水面の上に軽く投げ捨ててポケットからバットの箱を取り出した。その中から一本のバ…